VISION

きょうを
つくる

発展無くして未来は無い。
しかし、革新と伝統は相反するもの。その例外が此処にはある。
古は平安京より始まり、千二百年余の時代の経過と共に、
新しきを受け入れ、古き良きものを守りながら、
独自の発展を遂げてきた都は、現在も“京の都”のままであり、
更には“KYOTO”として世界を魅了し続けている。

京の伝統が幾多の革新を伴いながらも、
京の人々の糧として、または日常の、
何気ない暮らしの中にも存在し続けてきたからこそ“きょう”がある。
街と自然も然り、寄り添いながら生きていくために、
自然への敬意として“借景”の心を忘れない。
「和」を以って“きょう”を成す。
その心を受け継ぎ、我々もまた、その「和」の中で生きている。
〈きょうとあすをつなぐ〉懸け橋として。

きょうを
つなぐ

伝統と日常との間に垣根がない暮らしが此処には有る。
伝統的な日本家屋に代表される京町家が数々現存し、
今もなお京の暮らしとして機能している。
時代に即した内部的な革新を受け入れつつ、
“借景”の精神に則り、自然との共生に根差した京文化。
“きょうとあすをつなぐ”ための方法の基礎はそこに在る。
そして、そこには「ハレ(殊)」と「ケ(常)」の
けじめを中心とした京時間が流れている。

四季の移ろいを「ケ(日常)」の彩りとし、「ハレ(非日常)」となる
伝統行事を自然に対する敬意を表すその節目として、大いに祝い、楽しみ、
より多くの人々と分かち合おうとする心意気が今日の京文化を作り上げてきた。
その根底にあるもの、それもまた「和」である。
他を温かく迎え入れ、互いに生かし合う「和」の心の奥深さ。
京を訪れる人々を、人種の垣根を超え、
また此処に帰ってきたいという気持ちにさせる。
現在だからこそ、より多くの人々に「和」に触れていただきたい。
“きょうをつなぐ”ことの意義を噛みしめながら、
伝統をつなぐための革新の一歩を我々は今日も歩み続ける。
街と共に。